「…あらおふたりさん、お邪魔だった?」
後ろから聞きなれた声が聞こえて私たちは振り返った。
「…美来!」美桜はササッと私の近くに寄ってきて、私の肩に腕を回す。
「もしかして2人キスしようとしたりとかしてた?私邪魔だった?」こんなことを言いながらも美来は楽しそうだ。
「…そんなわけないって美来が1番よく分かってるでしょ。もう!」私は軽めに美桜の肩をはたいた。
「まあそうなんですけどね〜。ところで2人ってずっっっと一緒にいるけどさ、飽きたり喧嘩したりってしないわけ?」
不思議そうに美桜は私と零夜を交互に見る。
確かに言われてみれば…一回も喧嘩したことはない気がする。
「…俺と華月は生まれる前から一緒にいるけど、喧嘩したことって一度もねぇな。すげぇー。」零夜は一人で感心している。
「…何ひとりで感動してんの、零夜。」
「だってすごくね?俺たち一度も喧嘩したことないんだぞ?すげぇ〜。俺たち天才。」零夜はこうやってすぐ調子に乗る。
「確かにそれはすごいよ!月城くん、華月!」
美来は私たちに拍手を送る。
いそんなにすごいことではないと思うのは私だけなのか。
「…てか今田。その『月城くん』って呼び方どうにかならねぇの?すごい違和感あるんだけど。」確かに零夜が苗字で呼ばれているのはなかなか聞かないかもしれない。
でも月城という苗字に零夜という名前。月と夜だなんて素敵だと思う。お兄さんの朝日さんと呼応するように、朝と夜。素敵で綺麗な名前だ。
「えぇ〜じゃあ零夜くんって呼んでいいの?『零夜』って呼べるのは華月だけの特権じゃないの?」
大きな目を真ん丸にして美来は零夜を見つめている。
「なんだそれ……ふっ…」
零夜はどうやらツボにハマったようで一人で笑っている。なかなか気持ち悪いと思うのは私だけか。
「月城くんが、零夜くんが………」
美来は突然震え出した。
「…俺が?」
乱れた呼吸を整えながら零夜は美来に尋ねる。
「笑った!笑ったよ、華月!私零夜くんが笑ってるとこ初めて見た!零夜くんは笑ってた方がいいよ!絶対!!」
美来はこのことによほど感動しているのか今にも泣き出しそうだ。
確かに普段学校では無愛想を演じている零夜だから、美来からしたら零夜が笑っているのを見るのは初めてなのかもしれない。
「どうしたんだ?零夜、華月、今田。そんなに笑い転げて。だいぶ後ろまで笑い声聞こえてるぞ。」
声に驚いて振り向いたら、そこに居たのは涼介だった。
「…お、涼介。準備遅せぇよ。」
「…萩野!おはよう〜!」美来もニコニコで挨拶している。
「…ん?萩野って華月のこと名前で呼んでたっけ?あれ?」
「あぁ、まあそれは流れっていうか、なんというか?うん。そんな感じ。」まさか族に入っただなんて美来には死んでもいえない。
「そうなの?ふ〜ん?」若干首を傾げているけど、きっと何も気付いていない。大丈夫だ。
「なぁ、それよりあと5分で遅刻だけど大丈夫か?」
話に夢中になっていた私達は、涼介にこう言われるまで何も気づかないのであった。
後ろから聞きなれた声が聞こえて私たちは振り返った。
「…美来!」美桜はササッと私の近くに寄ってきて、私の肩に腕を回す。
「もしかして2人キスしようとしたりとかしてた?私邪魔だった?」こんなことを言いながらも美来は楽しそうだ。
「…そんなわけないって美来が1番よく分かってるでしょ。もう!」私は軽めに美桜の肩をはたいた。
「まあそうなんですけどね〜。ところで2人ってずっっっと一緒にいるけどさ、飽きたり喧嘩したりってしないわけ?」
不思議そうに美桜は私と零夜を交互に見る。
確かに言われてみれば…一回も喧嘩したことはない気がする。
「…俺と華月は生まれる前から一緒にいるけど、喧嘩したことって一度もねぇな。すげぇー。」零夜は一人で感心している。
「…何ひとりで感動してんの、零夜。」
「だってすごくね?俺たち一度も喧嘩したことないんだぞ?すげぇ〜。俺たち天才。」零夜はこうやってすぐ調子に乗る。
「確かにそれはすごいよ!月城くん、華月!」
美来は私たちに拍手を送る。
いそんなにすごいことではないと思うのは私だけなのか。
「…てか今田。その『月城くん』って呼び方どうにかならねぇの?すごい違和感あるんだけど。」確かに零夜が苗字で呼ばれているのはなかなか聞かないかもしれない。
でも月城という苗字に零夜という名前。月と夜だなんて素敵だと思う。お兄さんの朝日さんと呼応するように、朝と夜。素敵で綺麗な名前だ。
「えぇ〜じゃあ零夜くんって呼んでいいの?『零夜』って呼べるのは華月だけの特権じゃないの?」
大きな目を真ん丸にして美来は零夜を見つめている。
「なんだそれ……ふっ…」
零夜はどうやらツボにハマったようで一人で笑っている。なかなか気持ち悪いと思うのは私だけか。
「月城くんが、零夜くんが………」
美来は突然震え出した。
「…俺が?」
乱れた呼吸を整えながら零夜は美来に尋ねる。
「笑った!笑ったよ、華月!私零夜くんが笑ってるとこ初めて見た!零夜くんは笑ってた方がいいよ!絶対!!」
美来はこのことによほど感動しているのか今にも泣き出しそうだ。
確かに普段学校では無愛想を演じている零夜だから、美来からしたら零夜が笑っているのを見るのは初めてなのかもしれない。
「どうしたんだ?零夜、華月、今田。そんなに笑い転げて。だいぶ後ろまで笑い声聞こえてるぞ。」
声に驚いて振り向いたら、そこに居たのは涼介だった。
「…お、涼介。準備遅せぇよ。」
「…萩野!おはよう〜!」美来もニコニコで挨拶している。
「…ん?萩野って華月のこと名前で呼んでたっけ?あれ?」
「あぁ、まあそれは流れっていうか、なんというか?うん。そんな感じ。」まさか族に入っただなんて美来には死んでもいえない。
「そうなの?ふ〜ん?」若干首を傾げているけど、きっと何も気付いていない。大丈夫だ。
「なぁ、それよりあと5分で遅刻だけど大丈夫か?」
話に夢中になっていた私達は、涼介にこう言われるまで何も気づかないのであった。



