「…おい、桐ヶ谷大丈夫なのか?これ無免許運転だろ?」
来た道を引き返しながら羽鳥は助手席から私へ話しかけてくる。
「…ごめん、今まで皆を騙してた。」
「…は?」
佐々木の顔は青い、まだ恐怖に震えているのかもしれない。
「…無免許じゃない。免許はちゃんと今年取った。」
「…今年って…俺たちまだ高一だろ?取れるわけねぇんだって!」
「…高一だね、たしかに。でも私は15歳でも16歳でもない。」
「…え?」
鈴木さんは信じられない、とでというように目を見開いている。
「…18歳なんだ、私。だから免許も取れる。訳あって高校に進学できなくて、18歳になる年で入学した。ちなみに零夜もそう、零夜は今19歳。私のひとつ上。」
「……嘘、だろ?」
全員の表情が固まる、5分前まで同い年だと思っていたクラスメイトは実は二つ歳上だなんて誰も信じてくれない。
「…まあとりあえずよっぽどの事情があって進学できなかったのは理解した。でもさっきのあれは?なんで一人で倒せた?」
羽鳥だけはようやく状況を飲み込んだようで、理解を深めるためか、さらに私に質問をしてくる。
「……実は中学の時やんちゃしてて…まあそれで喧嘩が強いというか?あとは普通に空手柔道全国大会出てるから…」
…なんて嘘だ。本当は堅気じゃなくて世にいう反社だと知ったらどう思うのか…。
麗龍や陽影の本当の存在意味を知っている人は多くない、傍から見たら完全に社会にとって害しかない反社会的な集団だ。
「それであんなに強いのか……。」
佐々木も納得してくれたようだ、しばらくしたら皆の顔に安堵が感じられた。
「…一応、今日のことは皆には黙っててね、学校に居づらくなるから。」
何としても身バレは避ける。私には成し遂げなければならない計画がある。
「…当たり前だよ、絶対言わないから安心して!」
さっきまでは青ざめ震えていた佐藤さんも、これならもう大丈夫かもしれない。
「…あ、そうだ、学校とちょっと連絡すべきところに連絡するからスマホ貸してくれない?」
「…いいけど、どこそこ?」
「…それは秘密、かな…。」
来た道を引き返しながら羽鳥は助手席から私へ話しかけてくる。
「…ごめん、今まで皆を騙してた。」
「…は?」
佐々木の顔は青い、まだ恐怖に震えているのかもしれない。
「…無免許じゃない。免許はちゃんと今年取った。」
「…今年って…俺たちまだ高一だろ?取れるわけねぇんだって!」
「…高一だね、たしかに。でも私は15歳でも16歳でもない。」
「…え?」
鈴木さんは信じられない、とでというように目を見開いている。
「…18歳なんだ、私。だから免許も取れる。訳あって高校に進学できなくて、18歳になる年で入学した。ちなみに零夜もそう、零夜は今19歳。私のひとつ上。」
「……嘘、だろ?」
全員の表情が固まる、5分前まで同い年だと思っていたクラスメイトは実は二つ歳上だなんて誰も信じてくれない。
「…まあとりあえずよっぽどの事情があって進学できなかったのは理解した。でもさっきのあれは?なんで一人で倒せた?」
羽鳥だけはようやく状況を飲み込んだようで、理解を深めるためか、さらに私に質問をしてくる。
「……実は中学の時やんちゃしてて…まあそれで喧嘩が強いというか?あとは普通に空手柔道全国大会出てるから…」
…なんて嘘だ。本当は堅気じゃなくて世にいう反社だと知ったらどう思うのか…。
麗龍や陽影の本当の存在意味を知っている人は多くない、傍から見たら完全に社会にとって害しかない反社会的な集団だ。
「それであんなに強いのか……。」
佐々木も納得してくれたようだ、しばらくしたら皆の顔に安堵が感じられた。
「…一応、今日のことは皆には黙っててね、学校に居づらくなるから。」
何としても身バレは避ける。私には成し遂げなければならない計画がある。
「…当たり前だよ、絶対言わないから安心して!」
さっきまでは青ざめ震えていた佐藤さんも、これならもう大丈夫かもしれない。
「…あ、そうだ、学校とちょっと連絡すべきところに連絡するからスマホ貸してくれない?」
「…いいけど、どこそこ?」
「…それは秘密、かな…。」



