「…なんか、新鮮だね。私たち二人って…」
美来と涼介はベットに座って向き合いながら話をしている。
「そうだな、なかなかない組み合わせだもんな。」
二人きりになったことはないからか、どこか気まずい雰囲気が流れている。
「……涼介はさ、どうして陽影に入ったの?親に反対されなかった?」
「されたよ、もちろん。滅茶苦茶に言われた。
『もうお前には息子の資格はない。』『そんな生き方をするなら縁を切る。』
とまで言われた。
それでも、兄を殺ったやつに復讐をしたかったから飛び出すように家を出て今に至る。って感じかな…」
下を向きながら話す涼介は当時のことを思い出しているのか、どこか苦しそうだ。
「…涼介もだったんだ。私も…私も散々に言われた。麗龍と陽影はただの裏組織としか思ってないんだよ。
まあ仕方ないのかもしれないけど…」
同じく美来も暗い表情になる。二人とも辛い過去を思い出しているのだろう。
「私、もう戻る場所ないや…。
お兄ちゃんが目覚めるかも分からない、目覚めたとしてこんな私を見てなんというか…。それに、もうきっと家に家に入れて貰えない。」
「……俺も。でも俺達にはお互いがいるじゃん。美来には俺がついてるし、俺には美来がついてる。俺たちはずっと一緒だろ?」
涼介は美来の顔を見つめて笑顔で言う。先程よりは随分と明るい表情だ。
「…そうだね、一緒だね。お兄ちゃんたち、早く目覚めるといいね。私は信じてるよ、私のやってる事は無駄じゃないって、お兄ちゃんも認めてくれるって。」
美来も涼介の言葉に心を動かされたのか笑顔で返す。
「だな、今年度中には絶対青竜は襲ってくる。それまで全力で訓練しなきゃな。…そう思うと、零夜と華月には本当に感謝だな。こんな俺を入れてくれて、日々優しく接してくれてる。」
「本当だよ、私なんか麗龍に入るために華月に近づいたのに、華月は一言も私を責めなかった。それどころか私の身の安全を第一に心配してくれた。」
「二人の足を引っ張らないように頑張らないとな!」
「そうだね、え?もう十二時過ぎてるじゃん。遅いからもう寝る?」
「そうだな、そしたら俺は朝五時半に起きて部屋に戻るな。華月にもそう連絡しておく。」
「分かった、華月のことだから四時とかに起きてそうだよね。」
「そうだな、じゃあ電気消してくる。」
あの日から三年間、私たちはずっと心が落ち着く暇がなかった、でも今日だけは少し幸せを感じられた気がした。
美来と涼介はベットに座って向き合いながら話をしている。
「そうだな、なかなかない組み合わせだもんな。」
二人きりになったことはないからか、どこか気まずい雰囲気が流れている。
「……涼介はさ、どうして陽影に入ったの?親に反対されなかった?」
「されたよ、もちろん。滅茶苦茶に言われた。
『もうお前には息子の資格はない。』『そんな生き方をするなら縁を切る。』
とまで言われた。
それでも、兄を殺ったやつに復讐をしたかったから飛び出すように家を出て今に至る。って感じかな…」
下を向きながら話す涼介は当時のことを思い出しているのか、どこか苦しそうだ。
「…涼介もだったんだ。私も…私も散々に言われた。麗龍と陽影はただの裏組織としか思ってないんだよ。
まあ仕方ないのかもしれないけど…」
同じく美来も暗い表情になる。二人とも辛い過去を思い出しているのだろう。
「私、もう戻る場所ないや…。
お兄ちゃんが目覚めるかも分からない、目覚めたとしてこんな私を見てなんというか…。それに、もうきっと家に家に入れて貰えない。」
「……俺も。でも俺達にはお互いがいるじゃん。美来には俺がついてるし、俺には美来がついてる。俺たちはずっと一緒だろ?」
涼介は美来の顔を見つめて笑顔で言う。先程よりは随分と明るい表情だ。
「…そうだね、一緒だね。お兄ちゃんたち、早く目覚めるといいね。私は信じてるよ、私のやってる事は無駄じゃないって、お兄ちゃんも認めてくれるって。」
美来も涼介の言葉に心を動かされたのか笑顔で返す。
「だな、今年度中には絶対青竜は襲ってくる。それまで全力で訓練しなきゃな。…そう思うと、零夜と華月には本当に感謝だな。こんな俺を入れてくれて、日々優しく接してくれてる。」
「本当だよ、私なんか麗龍に入るために華月に近づいたのに、華月は一言も私を責めなかった。それどころか私の身の安全を第一に心配してくれた。」
「二人の足を引っ張らないように頑張らないとな!」
「そうだね、え?もう十二時過ぎてるじゃん。遅いからもう寝る?」
「そうだな、そしたら俺は朝五時半に起きて部屋に戻るな。華月にもそう連絡しておく。」
「分かった、華月のことだから四時とかに起きてそうだよね。」
「そうだな、じゃあ電気消してくる。」
あの日から三年間、私たちはずっと心が落ち着く暇がなかった、でも今日だけは少し幸せを感じられた気がした。



