「え、ちょ、華月何して…?」

さっき脱がそうとした本人が照れるなんて行動が矛盾しているじゃないか。

Tシャツを脱ぎきった私の背中に現れたのは背中一面に彫られた龍と薔薇のタトゥーだ。

「これいつ?」

「…一昨日と昨日。病院で零夜の背中見て、私も同じものを彫りたいと思って。

デザインは朝日さんのを参考にしながら、少し書き加えた。」

「華月、結婚しよう……。」
大真面目な顔でとんでもないことを言い出すから私は危うく吹き出すところだった。

「冗談はそのぐらいにして、明日から学校行くんだから寝るよ。
今日はこっちで寝てあげるから。」

「え、まじで?」

「うん、だから電気消して。」
そして私は零夜の体に包まれて眠りについたのだった。