「大好きなんて言葉じゃ足りないぐらい好きだった、愛してた。だから怖かった…。

お母さんみたいにいつかいなくなっちゃうんじゃないかって、毎日毎日怖かった。」

こんなに苦しいのに泣きたいのに、それでも涙が出ない。
だから余計に苦しくて、息が詰まる。

「零夜はいなくならない。俺が許さない。華月の元から去るのは俺が許さない。

でも華月よく考えろ?

愛して後悔するのと、愛していることを伝えられないまま後悔するのどっちが辛いんだろうな?」

私に向かい合って真剣に語ってくれる晴風さん。

私だって分かっている。零夜と愛し合って、死ぬまで過ごす方が幸せに決まっている。

私だってそうしたい。だけど、いつ終わりが来るかわからない。

それは明日かもしれない。明日突然終わってもおかしくない。

だからこそ、愛することが怖くてたまらない。ずっと前から…



「愛してるのに…なんで涙が出ないんでしょう?零夜が好き、愛してる。でも………。」