涙が止まらない・・・


退場する私達に送られるたくさんの拍手。

チラっと見えたお父さん、お母さんの涙。


ありがとう・・

本当に

いつも味方でいてくれて・・

守ってくれてありがとう・・



前を歩く先生の背中を見つめる。


小刻みに震える背中が愛しい。


あの背中に一生ついていきたい。





とうとう・・


卒業しちゃった。





体育館を出て、私はゆかりの胸で思いきり・・・泣いた。

ゆかりも

依子も みーたんも


荒木さんも

クラスのみんなが

泣いてた。



ふと振り向く先生が、私たちの輪の中に近づく。


「お前ら・・・最高・・」


クラスの男子までもが泣きそうな顔で先生に駆け寄る。

みんな先生の胸に飛び込み、先生を中心に

クラスみんなでひとつになって・・・別れを惜しんだ。



「先生・・・先生・・・」

「先生こそ・・・最高だよ!!」

「先生ありがと・・」

「卒業したくねぇよ・・」



中庭の噴水の音が響き渡る。

ここで過ごした日々が甦る・・



先生は、笑っているような泣いているような顔で、

空を見上げた。