カーテンの閉まった音楽室は懐かしい匂いがした。


いつまでも抱き合っていたいと思った。


「なおぉ・・・寂しかったよぉ・・」


眉を下げる泣きそうな先生に


そっと


キスした。



「先生・・・いいの??私で・・・いいの?」



「お前じゃなきゃ・・・やだ・・・俺、お前しか愛せない。」



優しく髪を撫でるその手がとても懐かしくて

涙が出る。




「ごめんね・・・先生。私・・・間違ってたかな・・」


「間違ってないよ・・・お前の気持ちはちゃんと俺に届いてる。お前の気持ち嬉しかった。俺のコト一番に考えてくれて・・・自分から身を引いてくれたんだろ・・?」


「・・でも・・・先生を忘れるなんて・・・無理で・・・どんどん好きになっちゃって・」



「俺も・・・お前にフラれてから、もっとお前が好きになった。身を引いてくれたとわかってても、もしかして子供がいること受け入れられないんじゃないか・・とか本当に俺をキライになったんじゃないか・・とか正直苦しんだ・・」


「ごめんね・・・先生。」


「俺の方こそ・・・ごめん。愛してるよ・・直。」