「腹減った・・・なんか食わせて・・矢沢ぁ~!!」

なんか・・・

めちゃくちゃかわいいんですけど・・先生・・!!!!

少し甘えた声で、椅子に全体重をかけて頭を後ろにそらす先生。

目だけ、キョロって私の方、向けて・・・


かわいい!!!

ぎゅ~って先生にくっつきたくなる。

頭、よしよししたくなる。

こんな先生、初めて・・だね。

心を開いてくれたのか、先生はいろんな顔を見せてくれる。


「あ~ん」

調子に乗って、私も恋人ごっこのように、先生の口へあめを入れる。

「・・ん~・・うめぇ・・これ、グレープフルーツ?俺一番好き~!」


私の、脳の中の『先生情報コーナー』に即座に書き込まれる新情報。

『好きな果物・・グレープフルーツ』・・ってね。

俺一番好き~っていう言葉だけ、頭の中で繰り返す。

先生、そんなコト誰かに言ってるのかな?

誰かに、甘えたりするのかな・・

彼女の前では、どんな風に先生は笑うの?


私、どんどん欲張りになってくよ。

ただ、見てるだけでいい。好きなだけでいいって思ってたのに。



そんな私は・・もういないんだ・・

先生の隣にいたい。

もっと、先生の『特別』になりたい。