「おいおい~??どうした?矢沢ぁ・・?」


困ったように先生は何度も私の泣き顔を覗きこむ。


先生・・・ごめんね。


わけわかんないよね・・



「会えないあいだに・・・よけいなことばっかり・・考えちゃって・・」


先生は、私の手のひらにキスをした。


「ばかだなぁ・・お前が会いたいと言ってくれればいつでも来たのに。いちおう試験前だから、夜遅くは遠慮してたんだからぁ・・」


先生の優しさ・・

すごく伝わる。



どうして・・・わがまま言えなかったんだろ・・


どうして彼女なのに・・・我慢してたんだろ・・



先生の娘さんのこと考えると


私がいちゃいけないようなそんな気持ちになってた。



でも・・・それは言えなかった。





その時、先生の携帯が鳴った。


滅多に鳴らない携帯・・