先生じゃない。


先生じゃないんだよ・・直・・目を覚まさなきゃ。


もう一人の自分が、私に叫ぶんだ。



それでも、抱きしめてくれるその腕に甘えてしまいたくなる。

助けて・・・


誰か暗闇から私を救い出して。




「矢沢!生、3つ!!」

たっくんのその声にドキっとした私は、それを恋だと信じた。


バイト帰り、いつも一緒に帰るようになった。



12月半ば・・・たっくんは公園のベンチで


私を抱きしめた。

優しく・・

ぎゅっと



懐かしい感触に・・・涙が出そうになる。



「付き合ってくれない?」


私は、黙って頷いた。


なんとなく、胸の中がモヤモヤしてた。

罪悪感なのか、よくわからないけど

たっくんの目を真っ直ぐ見れなかった。