白井 花太郎と真冬の帰り道しましょ。【完】

いきなり現れて私をこんな悲劇に追いやった犯人の顔は、先ほどコンビニで見かけた人物と同じだ。
歯を食いしばって睨めば、「僕は悪くないよ」と言葉の通り、悪びれる様子を微塵も見せずに言い切りやがった。

確かに気配に気付かなかった私にも若干非はあるかもしれないけど、せめてボディタッチする前にせめて声かけるとかしろよって反論したくなる。
デリカシーが無さすぎるでしょ。なんでこんな奴がモテてるのか意味がわからん。
みんなこいつの見た目に惑わされすぎ。

今日の給食時間、私の大好物である白身魚のフライを賭けたおかわりジャンケンで一発勝利しやがった件と言い、この前のスキ―研修で自販機で買ったお汁粉奪いやがった件と言い、どうして奴はこうも私の食に関して邪魔をしてくるのだ。
過去の出来事を思い出すと怒りが増幅しだす。


「食べ物の恨みは恐ろしいんだからね!」
「まあそう怒らないでよ。ほら、これあげるから」