表面上は何事も無く学園生活が過ぎて行っているような気がした・・
ある日同級生の男子が私に
「さっき、も~り~だと思って話しかけたら先輩で驚いたよ・・」
「あ、私も間違えそうになった・・高校三年の人でしょ?元バスケ部の・・」
「そうそう、似てるよね・・近くに行くと解るけど後ろ姿とか遠目だとね・・」
「もしかしてドッペルゲンガー?」
「きゃ~怖い同じ学校に居るなんて・・」
「ちょっと待って・・私に似ている人って・・高三で元バスケ部?」
胸騒ぎが・・まさか、そんな事ある筈がない・・
「ねぇ、その人見たい・・」
「も~り~ ドッペルゲンガーとは会ってはイケないって言うじゃない・・」
「私のドッペルゲンガーが高校一年になって急に現れるなんて可笑しいよ・・
今の時期に高三に編入の話も聞かないし、そもそもバスケ部に居たんでしょ?」
「あ、確かに・・じゃあなんで?」一様に首を傾げる・・
私はそれが誰なのか何となく解るような気がして背中を汗が伝った。
その翌日、昼休みに
「も~り~のドッペルゲンガーが購買で買い物している」と・・
私を含め何人かで購買に向かうと確かに後姿は私に似ていた・・
振り向いた先に居た人は私の想像通りの人。
斉木 心愛さんだった。
私はそこで固まったが私の親友の結愛ちゃんが
堂々と彼女に近づいていった・・そして
「も~り~」と話しかけた・・
「あ、スミマセン。私の親友と間違ってしまって・・
でも、近くで見たら全然似てなかったです。失礼しました」
と言って堂々と戻ってきた・・
私達はそれを陰で恐る恐る眺めるだけだった・・
教室に戻り結愛ちゃんはハッキリ口にする
「あれ、ドッペルゲンガーがじゃないよ・・も~り~に似せている・・」
クラス全員が固まった・・
「異性のストーカーは聞くけど同性のストーカーってきかないよね・・」
誰かがボソっと口にする。
「そう言えば、良く も~り~を見つめる先輩いたよね。」
「いたいた。体育の時とか窓から見ていたりしていたよね。」
「もしかして、ユリ?」
「共学で ユリ って報われない」
皆、好き勝手な事を言っていたが
私は何となく海斗絡みなのかと思い気が重くなった。
結愛ちゃんが「藤原先輩に相談した方が良いよ」とこっそり話すが、
説明の仕様がないよ・・それに海斗はそう言う女心みたいなのには鈍感だ。
その日から私の周りはいつも以上に友達が居た。
面白がって色々口にしていたが
本当は心配してくれている事が伝わってくる友の行動に
明応に入って良かったと思う瞬間だった。
気にしないつもりだったが一度目に着くと気になり始めるのは人の性なのか・・
確かに斉木さんが私の方を見ている事が多い・・



