「リリカちゃん、私にできることないかな?」

「ないない~!ていうか、あたしはいつも通りだし。元気すぎるぐらい元気だし!」

「でも――」

「じゃね~!」

ひらひらと手を振ると、リリカちゃんはベッドの仕切りのカーテンを閉めて保健室から出ていった。

私には言いたくないことなんだろうか。これ以上詮索して嫌われたくない。

私は仰向けから横向きになり、体を丸めた。

放課後……私……リリカちゃんと遊ぶんだ。

自然と綻んでしまう表情を何とかして引き締めようとしてもどうやったって緩んでしまう。

友達とこうやって約束を取り交わしたのは何年ぶりだろう。

「ともだち」

声に出すと実感する。リリカちゃんと私は本当に友達になれたの……?

私に……友達が?

自分でも単純だと思う。でも、目の前がぱあっと光り、明るくなった気がした。