――リリカちゃん。

目をつぶりそっと心の中で彼女の名前を呼んでみる。瞼に浮かぶリリカちゃんのまばゆい笑顔。

やっぱりだめだ。まだまだ涙は枯れることはない。

思い出すたびに涙が溢れて止まらない。

でも、いいよね。泣いたっていいよね……?

ちゃんと前を向くから。ご飯も食べるし、ちゃんと睡眠もとるよ。明日からは学校にも行く。休みの日には勉強だってする。

一日一日を無駄になどしない。

私は生きるよ。リリカちゃんの分まで私が……。

「大好きだよ、リリカちゃん」

私は誓った。絶対に忘れない。その笑顔を、声を、眼差しを。

何一つ絶対に忘れたりしない。リリカちゃんという人間が生きた証を私は必ず残してみせる。

ねぇ、リリカちゃん。空の上から見ててよ……?

私、頑張るから。リリカちゃんに負けないぐらい強い人間になるから。そしていつか、また会おう。

私は目を開けた。太陽は私を包み込むように輝いていた。