「ま、いっか。
今度、相手してもらお〜?」
「そうだねぇ。
後輩ちゃん、失礼した〜〜」
……と、ひとり葛藤しているうちに、案外あっさり保健室を出ていった先輩3人組。
な、なんだったんだろう……。
呆然と竜巻みたいに来て去っていった彼女たちを思い返していると。
「コーハイちゃん?」
いつぞや、先輩が目の前に……っ。
きょとん、と首を傾げる姿がなんともあざとい。
慣れている。
女の子の扱い方も、きゅんとさせ方も。
窓から吹く風で、柔らかそうな茶髪がふわりと舞う。
「先輩は……っ、」
女の人の香水の匂いがする先輩。
そんなチャラい先輩は御免だ。



