誘惑じょうずな先輩。



今日も今日とて、かっこよさと色気は全開。


ちょっと緩んだネクタイもが、妖しい雰囲気を醸し出してるんだから、たまらない。



そんなんで、また、ほかの女の子、誘惑してたんでしょ。


そう心で毒づいちゃうのは、許してほしい。




「せ、先輩、」



こーゆーときって、なに話せばいいんだろう。



ちょっと気まづいのは、わたしのコミュニケーションがヘタなのかもしれない。

でもその分、万里先輩はわたしよりも、うんと高い能力を持っている。




「なに、さっき体育だったの?」


「……? は、はい、バドミントンを……」



「けど、空振り炸裂したんだよね〜」



「……っ?!ちょ、胡子ちゃんなに言って……っ!」



「え、そーなの? ゆんちゃん必死にやってるとかかわいすぎかよー」


「先輩おかしいです」




「見たかったなー、ってか、ゆんちゃんポニーテール似合ってんね」