「かろうじて?」
わたしの返事に目ざとく耳を立てた胡子ちゃんは、ギラっと目を光らせた。
これは……、洗いざらい話したほうがいいのかもしれない、と感じてしまった。
「スキンシップは、激しいけど……。
胡子ちゃんの思っているような、その、ヘンなことはしてないよ」
ごにょごにょと誤魔化し気味に言えば、胡子ちゃんはほーっとため息をついた。
「面白いことなってるねえ」
うんうん、ひとりで納得している胡子ちゃん。
「わたしの大事なゆんが、遊び人に取られるのは嬉しくない話だけどなー」
そんなことも言うから、先輩を貶されて複雑な気持ちもありつつ、かわいくて喜んでしまう。
「わたしの1番は、胡子ちゃんだからね」
にこって笑ったら、胡子ちゃん頭を抱えてフラフラ机に突っ伏してしまった。
「可愛ええよ。ゆんは世界一可愛ええよ」



