誘惑じょうずな先輩。



「先輩のことを知ってるのは、わたしだけが、……いい」



そうでありたい。


独占欲、わたしだってあるもん。




「先輩が、……すき、だいすき」





たくさん言ってるけれど。

たぶん、何十回、何百回言ったとしても足りないんだと思う。



恋って不思議だ。



はじめは淡くて儚くて。

ときに辛くてしょっぱくて。


……花開くと、もうそれ以上ないってくらい幸せな味。



たとえるなら……、春、かもしれない。




先輩に出会えなかったらこんな感情、芽生えなかった。


ドキドキするのも、胸がぎゅうっと苦しくなるのも。




……わたしを(いざな)う先輩のせいだ。





堕とす、深い沼に。


誘惑して。




……鼓動を、高鳴らせて。