誘惑じょうずな先輩。



「……せんぱい、つめたい」



……あー、もう。

誤解、しちゃうじゃん。



あんなに嫌がってたのに、あっさり俺の腕ポイってして、ベッドに入った。



ちょっと、それはそれで、俺が寂しいんだけど。




「ゆんちゃん」


「……」



「ゆーん」


「……なに、」




「1回だけ、キス、する?」




___ 賭け。


だって俺、ゆんちゃんに嫌われたら生きてけないし。



もう、我慢なんてできるよ、ゆんちゃんのためなら。




……だから、とりあえずゆんちゃんの機嫌がいい方に回らないとあとが困る。


キスなんて、触れるだけ。

……そう、思いたい。





「…………うん、する」





うん、するって。


その返事、やばいくらい欲情する。