「ゆんちゃん、この匂い、キライ?」 じっと見つめて聞いてくる。 先輩の考えてること、1ミリもわからない。 「き、らいです」 当たり前だよ。 そんなあっまい香水、イヤでしかない。 「ふーん……」 ちょっと考えたように右斜め上をみた、万里先輩。 その横を向いたときに見えるフェイスラインが綺麗すぎてびっくりした。 なんて、しょうもないことを考えて、言ってしまった言葉の後悔を消そうとする。 先輩相手に、失礼だったかも。 今更だけど。