なにやら褒めて?くれてるらしい。


それだけで身長低くて良かった、なんて単純なことを思ってしまうわたしは根っからの先輩中毒者だ。



「……ゆんちゃんがいちばん、かわいい」



自分にしか聞こえてないとでも思ってるのか、とっても小さい声でそう呟いた先輩。


聞こえちゃったよ、わたし、とんでもなく身体から火が出そう。



先輩が、素直だ。


そして、直球だ。




こんなの……、ドキドキ足りすぎて死んじゃいそうだよ。




「……先輩は、いちばん、かっ、こいいです」


「え」



わたし……、変なこと言った?

抱きしめている先輩がちょっと固まった。




「え、」


「それは……、やばいわ」



ちらって先輩を盗み見したら、ふにゃって笑ってて、あまりにもその笑顔がまぶしくて思わずガン見してしまった。


わたしの視線に気づいたのか、ハッとした先輩は「こら」って言ってわたしの目を手で覆った。