誘惑じょうずな先輩。



放たれた先輩の声は、わたしがいちばん欲していたもの。


求めていて、触れたくて、どうしようもなく
……先輩が欲しい。



先輩は、わたしに近づいて、俯くわたしと目を合わせようと屈む。



「ゆんちゃんのクラスがコスプレ写真館とか言うじゃん。
そんなの、……ナンパとかされるに決まってんじゃん」



ばか、ってか細い声が落ちてきた。

先輩がそんなこと言うの珍しい、……けど、
余裕がなさそうで、それが伝染してドキドキが止まらない。



「あ、俺が追い払ったので大丈夫ですよ」



空気をやぶるようにそんなことを言った、夏川くん。


遠くの胡子ちゃんも頭を抱えてしまっている。



あ……、夏川くんの言い方じゃ、先輩に誤解を招くかもしれない。



……けど、そんなことを考える必要はなかったみたい。



「俺が、……ゆんちゃんを守りたかった」