琉輝が私の左手をとり、薬指に指輪をはめる。 しばらく眺(なが)めていた視界が滲(にじ)み、こぼれ落ちた涙で指輪がきらりと光る。 こんなに嬉し涙を流すのは、人生で今日が初めてだ。 「ありがとう。琉輝の奥さんになれて世界一幸せです」 「ふふ、もっと幸せにしてあげる。 宇宙一ね。夕蘭を幸せにしてあげられることが、 俺のいちばんの幸せだから」