それから、しばらくは仕事に振り回されて、数週間が過ぎ…


そのせいでと言うか、そのおかげで…


私は、いろいろ深く悩まずに済んでいた。


本当は…もっとちゃんと考えなきゃいけないのかも知れないけど…


もちろん、ふとした時に3人への想いを巡らせたりはした。


それでも…


いくら頭で考えても、答えなんて…出なかった。


そんな時、私は思いがけず、3人から同時に誘いを受けた。


もうすぐ…


私の誕生日。


それを知ってくれて、龍聖君は、夜景の綺麗なレストランに招待してくれた。


まだ瑠奈さんが会ってくれなくて、連絡も拒否されてるらしいけど…


それでも、どうしても私と誕生日を過ごしたいって…


工藤先生は、自分の工房に。


私のために何かを焼いてくれたらしく…


プレゼントしたいからって。


麗央さんは…


初めて出会ったあのバーで会おうと…声をかけてくれた。