『龍聖君?どうかした?』


『桜桃羽ってさ、彼氏いるの?』


突然の質問に驚いた。


『か、彼氏?今は…いないかな』


『今は…って、最近までいたの?』


『…あ、うん。いろいろあって別れたんだけどね』


『そっか…じゃあ、また話そう。連絡する。それに、隣だから…いつでも会えるし…』


いつでも会えるって…


それって、まるで彼女に言うセリフみたいだよ…


そんなこと言われたら…


変にドキドキしてしまう。


ずっと何年も、好きなのかわからず、会ってもなかった人なのに…


どうしてだろう?


『だから…あまり私と関わると瑠奈さんに…』


『何でだよ?』


急に声のトーンが下がった。


『え…?』


『何で…?何で桜桃羽が俺の隣にいるんだよ…今も…お前が隣にいると思うだけで俺…』


龍聖君?


『どうしちゃったの?そんなこと…何で言うの?』