一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~

『挨拶まだだったよな、悪いな。よ、よろしくな』


何だかすごくぎこちない…


本当に…


こんなところで、龍聖君にまた会うなんて…


しかも、これからずっとお隣さんなんて、ちょっと気まずい…


とにかく、私は2人にさよならを言って部屋に入った。


よくわからないけど、あまりに突然のことにドキドキが治まらない。


龍聖君…


大学の時からカッコよくてすごく人気があったけど…大人になった感じでさらに素敵になってた。


あの頃の2人が思い出される。


「桜桃羽…俺、お前が好きだ。付き合って欲しい」


大学4年の春くらいだったかな…


桜が綺麗な季節だった。


でも、私は…


「確かにサッカーしてる時とか、美術サークルで頑張ってる龍聖君、すごく素敵だと思う。だけど…龍聖君はものすごく人気あるし、私なんかを彼女にしない方がいいと思う。もっと素敵な人を探して…」