一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~

鋭い目つきと言葉が私の心に刺さる。


『もちろん、工藤先生が素晴らしい人だって言うことは知ってます。でも、工藤先生は週に数回しか来られてませんし、私は他の先生達にもすごくお世話になってます』


たまたま、工藤先生の日に当たることが多いのは事実だけど…


そんなのは偶然で…


確かに、先生は素敵な人だし、人間としても好き。


でも、それは、私以外みんなが思ってること。


それに、色目なんて…どうやって使うのかわからないよ。


先生って…


好きな人いるのかな?


33歳独身なら、彼女はいるのかも知れない。


って、あれだけのイケメンで相手がいないなんて、有り得ないか…


もしかしたら、山科さんのことを好きだって言うことも…


だって、すごく美人だし…


『すみません。とにかく、陶芸に集中したいので失礼します』


私は、山科さんの冷たい視線をシャットアウトして、また…茶碗作りに集中した。