『び、美人なんかじゃないです!私は、たぶん普通です。あ、でも、趣味はあります。物作りなんですけど…今は陶芸にハマってます』


私がわくわくしながらそう話すと、一瞬、波山さんの目が点になった。


『え、えー!陶芸って、本当に?』


そ、そんなに驚くことかな?


『はい。大学の時に美術サークルに入って、絵を描いたり物作りに凝ってたんですけど…気づいたら陶芸の魅力にのめり込んで…今、近所の陶芸教室に通ってるんです』


『陶芸教室って…水瀬ちゃん、本当に好きなのね。びっくりね、人は見かけによらないわ。でも…確かに、落ち着いた良い趣味かも知れないわね。精神集中出来そうだし。ねえ、水瀬ちゃん、今度私に何か焼いてもらえないかな?』


波山さんが、前のめりになって言った。


『ぜひ!じゃあ、波山さんのイメージで作りますね!お茶碗、湯のみ、えーっと、何がいいかなぁ』