ニコニコ笑う翔吾に、俺はどうしようもなく泣けた。


こんな男らしい言葉…


翔吾はすごいよ。


俺はずいぶん年上だけど、お前みたいに立派な男になりたいって本気で思う。


『翔吾は最高の男だ!よし!サッカーももっと上手くなるよう頑張ろ』


『はい!大和先生みたいに上手くなりたい』


『練習厳しいぞ』


『大丈夫です!もっと練習して、絶対サッカー選手になります!ママを…喜ばせたいから』


『そうだな。絶対…サッカー選手になろう』


俺には、翔吾みたいな可愛い生徒達がたくさんいる。


この子達を立派なサッカー選手にしたいって言う俺の夢。


もう一度、しっかり心に刻んで…


1からまた…


スタートしようと思えた。


桜桃羽…


俺、頑張るから…


だから、心配しなくていいよ。


お前は…


好きな人と新しい人生、めちゃくちゃ楽しんでくれよな。


そうじゃなきゃ、俺…悲しいから。


今日は、晴れ。


見上げたら、雲一つない青空が広がっていた。


桜桃羽を忘れることなんて無理だけど、でも…


この空みたいに曇りない人生を歩みたい。


そうだよな、俺も…


まだまだ長い人生、もっと楽しもう…


翔吾と気持ちの良い青空のおかげで、不思議なくらい晴れやかな気持ちになれた。