あまりにも素敵なキスに、私は崩れそうになった。


『桜桃羽…俺は、君が好きだ。ずっと…一緒にいたい』


『私もです。麗央さんが好き。ずっとずっと一緒にいて下さい。離さないで』


『離すわけない。俺は、一生、桜桃羽といると決めてる』


『本当…ですか?』


すぐ目の前の美し過ぎる麗央さんを見上げながら、私は聞いた。


『本当だ。結婚しよう。絶対、幸せにするから。今日からは何も心配しなくていい』


『麗央さん…嬉しいです』


ほんの少しだけ、声を出して泣いてしまった。


子どもみたいで恥ずかしいけど…


でも、幸せ過ぎて…


麗央さんは、微笑みながら涙を拭ってくれた。


『誕生日…おめでとう、桜桃羽』


『…あ、ありがとうございます。バイオリン、素晴らしかったです』


私は、涙声でお礼を言った。


『2回目だな。君にバイオリンを聞いてもらうのは…』