──あっ!!

「一宮!!サンキューな、」

俺はそう言い残し菜乃花を探しに行った。

「......全く2人揃って世話がかかるんだから、」

一宮が何を言ったのか俺は聞こえなかった。

菜乃花どこだ!

俺はありとあらゆるところを探したが全く見つからなかった。

下駄箱に行ってみると、さっきまであったはずの靴がなくなっていた。

一足遅かったのか......。

結局どうすることも出来ないままになってしまった。
こうして夏休みに入った。