たとえ振られても、菜乃花は人の気持ちをぞんざいに扱うやつじゃない......!

感じたままに気持ちを伝えてくれるやつだ......!

菜乃花とはもう10年以上一緒にいるのにどうして分からなかったんだ。

「......菜乃花来てるよな?」

俺は一宮に菜乃花が来ているか聞いた。

......このままじゃダメだ。

「えぇ、来てるわよ......」

ダッ──

彼女がそういった途端俺はすぐさま教室を出ようとした。