好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

「はぁーマジなんなの用もないのに話しか
けないで欲しい......」

「ふふっそーちゃんおつかれさま」

「はぁーこの時間だけが癒しだわ、」

「ふふっでも、そんなに嫌なら逃げればよかった
のに、」

「用事があるからって言って逃げたのに
おいかけてくるんだよ」

そーちゃんは文句を言いながらバクバクお昼を食べ始めた。

「そっか〜それは大変だったね、」
私もそーちゃんの話を聞きながら食べ始めた。

さっきからすっごくもやもやしてる。
そーちゃんが女の子が嫌いでなるべく避けてるのは知っているけど──だけど、やっぱり女の子たちと少し話をしたってだけで嫌な気持ちになる。
心狭いのかな............そんなことを考えながらいると............

「おーい菜乃花箸止まってるぞ?」

「えっ あ、ほんとだ......」

「全くボーッとしすぎ............」

「ご、ごめん」

「なんか悩み事?」

「............悩みってほどの事じゃないよ、」
笑顔でそう行ってみるものの、
なぜかすぐに答えることが出来なかった。
もし──もしもこのまま幼なじみの関係を続けたらどうなるの?
そーちゃんに''彼女が’’できるまで、私はずっとこのままでいるの............ほんとにそれでいいの。

私の頭の中にそんなことが過った。

「そっか、ならいいんだけど...... なぁ〜んて言
うとでも思ったか!菜乃花ホントは何か悩ん
でんだろ!」

両頬をムにゅっとして思いっきり引っ張られた

「いひゃいよ〜そーひゃん」

「俺に隠し事をしようなんて、100年早い
わかったか?」

キーンコーンカーンコーン

掴まれている頬から手を取り

「ほ、ほんとになんでもないもんチャイムなった
から戻る」

「あっ、おい菜乃花!」

言えない──言えるはずがない!
告白するかどうかで悩んでるだなんて、
本人に言えるわけがない──。