「ありがとう一宮俺行ってくるわ」 そう一宮に言い残し俺はダッシュで学校を出た。 桜庭総合病院は学校からさ程遠くない。 走れば間に合う。 全力で走り、坂をのぼり、菜乃花の元へ向かった。 菜乃花...っ菜乃花...っ待ってろよ、俺が迎えに行ってやるからな。 ......そう意気込んでた。 途中何回も苦しくて止まりそうになった。 だけどそんな苦しさも、菜乃花の苦しみに比べたらへっちゃらだった。 無我夢中で走り、やっと桜庭総合病院に着いた。