好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

ドクンッと心臓が大きく波打つ。


信じたくない。

だけど、どこか納得している自分がいる。


「な、治るのか....っ」

声が震える。


再びシーンとする。

顔を上げるように一宮の方を見ると

ゆっくりと顔を横に振られた。


──ッ

....治らないのか?


嘘だろ.....


足の力がガクッと抜けてその場に座りこむ。


──だから....だから菜乃花は俺と別れたのか?


「でも死ぬわけじゃないだろ!、なぁ一宮!」


「......」

なんで、なんも言わないんだ。


それは肯定に値するぞ....


「死ぬ確率の方が高いの」


確率が高い....なんだよそれ!