好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

───そして後日。


雪ちゃんは病室にやってきた。



──コンコンッ


「どうぞ、」


ガラガラッ──


「久しぶり、雪ちゃん....きっと聞きたいこと沢山あるよね、」


「えぇ....」


もう少し動揺されるかと思ったけど、やっぱり雪ちゃんだ、落ち着いてる。


「とりあえず座って」


ね?と言うとベット横のパイプ椅子に腰かけた。



「遠回しは嫌いだから単刀直入に言うわね、菜乃花、一条と別れたの....?」


まずそっちか....


電話で話した時から予想はしていた。


私に言えることはひとつ。


「うん、別れたよ」

私のその返しに酷く驚いている。


取り乱した雪ちゃんは勢い余って椅子から立ち上がった。


「な、なんで....!!菜乃花はまだ、一条のこと好きよね!?」


さすが、鋭いな雪ちゃんは....