好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜


「は..な、んで....」


やっと口を開けたと思ったら、その声は酷く震えていた。


動揺が隠せない。


この短期間になにがあったっていうんだよ....!

お願いだからなんか言ってくれよ、菜乃花....っ


「どうしてだよ、菜乃花!!」


彼女の両腕をガシッと掴んだ。



「ダメなとこがあるなら直すからっ....だから、別れようなんて言うなよ....っ」



すがりつくように、お願いする。


こんなことしても、ダサいだけなのはわかってる。


だけど、俺は菜乃花と別れるなんて考えられない!



お願いだ、菜乃花....考え直してくれ....。


そんな俺の気持ちとは裏腹に、菜乃花から帰ってきた言葉は......



「......ごめん。」


終わりを告げるような一言だった。