好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

「はぁー着いた」

「危なく遅刻するところだったー
はぁ〜」

そーちゃんが息を乱しながらそう言った。

「ほんとっだね.....はぁ...あぶなかったね......」
私も乱した息を正しながらそう言った

「今度はもっと早く学校行こうな!」

きっとそーちゃん一人だったらもっと余裕で学校に着いたと思う。走るの遅い私に合わせてくれたからこんなにギリギリになってしまったんだと思う。
でもそーちゃんはそんな遅い私を攻めず「今度はもっと早く学校行こうな!」って一人じゃなくて二人で行こうそんなふうに言ってくれた。
そんな優しいそーちゃんが昔から大好き。

「うん!」

キーンコーンカーンコーン
私が返事をするのとほぼ同時にチャイムがなった。
「やっべぇ菜乃花、走れ!」

「うん。」

私たちは教室まで全力疾走した。幸いまだ先生は来ておらず何とか間に合った。

「はぁ〜間に合った......」
そうぽつりと呟くと。

「おはよ、菜乃花今日はまた随分とギリギリだ
ね?」

「あ、おはよ〜雪ちゃん。うんゆっくり話して
たら時間なくなっちゃって〜えへへー」

今話しているのが高校生になって最初のお友達になった、雪ちゃん私とは正反対の性格だけどとっても仲良し 背が高くスラッとしたモデルのような体型の雪ちゃんは綺麗に伸びた黒いストレートにぱっちりとした大きな二重がその小さな顔をひきたたせている。まさに、クールビューティーって感じの雪ちゃんは私にとってお姉ちゃん的存在でもある。

「『えへへー』って明日はもっと早くきなよ?」

「うん!」

「ほんと、返事だけはいいんだから〜」

まったく!と言わんばかりの顔をしている......。

話しているところに先生が教室に入ってきて
HRが始まった。
それからあっという間に時間は過ぎ気づいたら
4時間目が終わっていた。

「菜乃花〜授業終わったよ?」

「えっ、ほんと気づかなかった!」

「も〜ボーッとしすぎほら、お昼だから彼のとこ
ろいっておいで!」

「うん。明日は一緒に食べようね」

「はいはい」
あしらうように言った雪ちゃんは満更でもないような顔をしているように見えた。