好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

──スッと頬から手を離そうとするから、その手を掴んだ。


「......煽ってるの...」


瞳をうるうるさせながらそーちゃんの方を見上げた。


普段ならこんなこと絶対言わない。


「....意味、わかってる?」

「うん...」

間髪入れずに頷いた。


ボソッ。

「──煽ったのそっちだから」



その瞬間、気づけば握っていた手をスルッと解かれ、顎をクイッと持ち上げられて唇は塞がれていた。



「んっ......」


いつもより強引で長いキスに声が漏れる。


「まっ....そーちゃ、くっ....るし...」


酸素不足で苦しくて、そう口にすると、スルッとそーちゃんの舌が口の中に入ってきた。