好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

それから5分ぐらいして、少しだけど症状が和らいだ。



もう、大丈夫......だよね。


おかしなところがないか鏡を見ながら身だしなみを少し整え、そーちゃんがいるところまで向かった。



そーちゃんがいる所から御手洗まですぐそこ。


10分以上も席を外していたんだから変に思われてるよね。



辛くないって言ったら嘘になるけど、今この時はそーちゃんと一緒に楽しみたい......。



「そ、そーちゃん..ごめんね遅くなっちゃって、」


「菜乃花....良かったあんまりにも遅いから何かあったのかと思った....連絡しても全然見ないし、」



やっぱり心配かけちゃった....。


「ごめん、そーちゃん私間違えて反対方向行っちゃって、戻るの遅れちゃった」


「そっか、菜乃花はたまに抜けてるからな、戻ってこられてよかったよ」


「ほんと、よかった」


──ごめん、そーちゃん。


ホントのことを言ったらきっとそーちゃんは心配する。


そんな顔みたくないんだ......。