好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

だけど聞いてもらわないと意味がない。

本当は怒鳴りたくはないけどしょうがない。

「菜乃花!」


少し強めにそう呼んだ。


あの日のことがあるからあまり強く言いたくは、なかったけど、しょうがない。


──ビクッ。

思った通り菜乃花はビクッとした後に少し恐がって見えた。


今度は怖がらせないように......

「お願いだからちゃんと聞いて......」

優しくそう言った。