好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

「......僕が......僕が毎年一緒に来るから、だからもう泣かないで」


その時からだった、菜乃花のことを一番に優先したい、笑ってほしい、俺が守ってあげたい。


そう思うようになった。


「うん!ありがとうそーちゃん」


ヒュードーンッ

花火が上がるのと同時に笑った菜乃花の笑顔はまるで花火のようだった。


ドクンッ──。


今でも覚えている確かにその時俺の心臓が大きく波打った。


あの日から菜乃花は俺の''特別’’になった。