「それじゃあ、菜乃花また帰りな!」

「うん......」

昇降口のところでそーちゃんと別れた。そーちゃんはなるべく学校では私とも話をしないようにしている。


中学の頃私がそーちゃんと仲がいいからと女子からやっかみをかってしまい。一時期いじめられていた。



それからそーちゃんは登下校とお昼を一緒に食べるのが日課になった。
あとは、なるべくそーちゃんの目の付くところにいることが約束──決まりになった。

「はぁーー」

やっと教室だけど、教室にはそーちゃんがいるから、なんだか落ち着かない。

「はぁー」

ため息ばっか着いているとゆきちゃんが話しかけてきた。

「どーしたのよ、ため息ばっかついて、
幸せ逃げるわよ?」

「ん、雪ちゃん............」

目をうるうるさせながら雪ちゃんを見上げた。

「なんかあったのね、」

さすが雪ちゃんだなぁなんでもお見通し、いつも的確にアドバイスしてくれるし、悩んでる時は気づいてくれて、相談にも乗ってくれる

「うん............」

「菜乃花、昼休み空けておいて、」

「──?うん、」