抱き合ったじゃなくて......抱きつかれた......。

「彼女じゃないから!それに断ったから......!」

それじゃあそーちゃんには彼女......いないんだ。

好きでいていいんだ。

「信じて、俺が好きなのは菜乃花だけだからこの先もずっと菜乃花だけが好きだ。」

そーちゃん......。

涙で顔はぐちゃぐちゃだけど、それよりもこの胸いっぱいの好きを彼に伝えたい。

「私もそーちゃんだけがずっと好き。」

「菜乃花......」

そーちゃんは私の頬に手を添えた。

私もそれに答えるように目を閉じた。