好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

「お願いだからちゃんと聞いて......」

今度は優しくそう言った。

ずるいよ......。

そんな言い方されたら聞くしかないじゃん......。

「......わかった」

終わりだ......。

もう、ダメなんだ。

ぐっと体に力を入れた。

「俺......菜乃花のことが好きだよ。」

──えっ。

ヒュードーンッ

ちょうどその時花火が上がった。

......うそ。

「小さい頃からずっと菜乃花が好きだ。」

真剣な眼差しで見つめる瞳には嘘はないように見えた。