好きになってごめんね。〜たくさんの幸せをキミと〜

私は方向を変えて走り出した。

だけど......

「まって......!」

それをそーちゃんに止められてしまった。

「離して......」

今は......無理。

感情が溢れだしてしまいそう。

「離さないよ......」

どうして......。
そんな切実そうな瞳で見てくるの......。
やめて、引き止めないで......!

好きが溢れちゃうよ......。

「菜乃花、こっち見て」

無理やり視線を合わせるように顔を持ち上げられた。