『今から、百合先輩の家行っていい?』
「いいけど、」
『じゃあ、待っててね。』
ピーンポーン
デジャヴじゃん。
「今開けるねー」
「さっきぶりだね、百合先輩。」
「さっきぶり。
なにしにきたの?」
「スーパー行ってきた。」
「え?」
「昨日家に何もなくてコンビニ行ってたのかなって、コンビニの袋持ってたでしょ。」
「あぁ、結局あれ食べれなくなってたけどね。蓋開いてて」
「だから、買ってきた。そんだけ」
「ありがとう。」
「ん。
で、なにがあったの?
部屋すごい事なってるけど。」
「あ、借金取りが来て。」
「大丈夫だったの?
やばそうじゃん。」
「うん、優しい人だったけど、5000万
親が借金してたらしくて」
「え、なんで百合先輩に?」
「うちの両親、ちゅういちのときに交通事故で亡くなったんだ。」
「そうだったんだ。」
佐野は私を慰めるようにしてぎゅっと抱きしめてくれた。
「百合先輩、俺が5000万払います。」
「え?」



