僕は君を追いかける。

佐野は本当に大丈夫なのかな?
ずっと目を瞑って呼吸器をつけている。
起きる気配はまったくない。 

ただ時計の音と、周りの足音、声だけが私の耳を通っていく。

ダッダッダッ

走っている人がこっちに来る。

ガラガラ

「はぁ、はぁ。」

「え?」

「君は?」  

「私は、西之谷百合です。」

「あぁ、きみが。」

「私は、平川グループの社長平川忠義だ。」

「どうも。」

香菜さんのお父さん。

「悪いが、香菜は来ていないか?」

「え?来ていませんけど。」

「そうか。」

「なにか、あったんですか?」

「あ、いや帰ってこなくてな。」

今の時間は19時をまわった頃だった。

「大丈夫ですかね?」