入れ替わったら彼の愛情をつきつけられました。

しかし、目の前の深はすごく嬉しそうな顔をしている。


普段チャラいくせに、美緒の顔を確認するためだけにここまで来たりして、なんだか調子が狂ってしまう。


「やった、うれしー!」


深の子供みたいな笑顔になんだか胸の奥がキュンとしたような気がした。


美緒は自分の胸に手を当てて首をかしげる。


そして気のせいだろうと判断した。


「せっかく来たんだから、お茶でも飲んでいく?」


「え、いいの?」


「いまさらなに遠慮してんの? 社内ではあんなにくっついてくるくせに」


「そりゃそうだけど……」


なんだか気恥ずかしそうにモジモジしている。