「心配だよね、旬佑もあれから元気ないし…。まぁそれは自業自得だけど」



「うーん…。どうにか出来ないのかな?」



「うーん…。」






そんな話をしながら叶ちゃんと2人で悩むけど答えなんてでない。



旬佑先輩もあれから春夏さんとは別れたみたいだしずーっとあんなに明るかったのに無口なんだよね。






「なんか文化祭どころじゃないね」



「そうだね…」






叶ちゃんの困ったような言葉に私も同意してそろそろお昼ご飯とお互い思っていたのか中庭にやってきた。




叶ちゃんも当番はお昼かららしいから一緒に回れてよかった。






「椛にも何か買って行って交代の時あげようかな」






カレーのいい匂いが漂う中庭について私の頭の中は昼ごはんで埋め尽くされる。


我ながら単純だとは思うけど。






「私はカレーだなぁ」



「匂いにやられたでしょ?
僕は焼きそばにするよ」



「焼きそばもありかも…」






椛はカレーにしてあげようなんて完全に私の趣味で決めつつ、自分はどっちにするか迷っていると、叶ちゃんがくすくすと笑った。






「迷うなら僕と半分こする?」






私が迷っている間に買いに行ってた叶ちゃんは焼きそばを見せながらそう言って笑う。



そんな優しい叶ちゃんの言葉に甘えてこくんと私も頷いた。